マインドフルネス作業療法(MBOT)は対象者に何をもたらすのか??

昨日,星和書店の精神科治療学vol.32,No.1が届きました.


この巻には,私達の論文、
が掲載されています。
(以前の効果についての論文は,http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/bn/30/11.html


今回の研究は,MBOTを体験したことのある実際のメンバーにインタビューを行い,その結果を構造構成的質的研究法や事例・コードマトリクスを用いて質的にまとめております.

この研究では、感情調節の困難さから、日常生活で困っているひとに対して、MBOTを実施した際に体験するプロセスをモデル化しています。

そこで分かったこと。
症状の緩和がゴールではなく,あるがままを通して,今自分の人生を生きているという,そのひとらしさ,今ここにいるという実感,それが最終的にもたらされるということ.

それは、作業を味わうことで、自分自身で自分自身の命、すなわち生きてることに気づくことに至るということ。

そして、そこには、支えとなる環境、仲間の存在があるということ。

しかし、仲間やOTは、そのことを教えたり、そうなるように促したりせず、ただ場を共有し、ともに居るということ。その大切さ。

教えることや促すことは、そのひとのプロセスを否定することになり、自分の価値観を押しつけることになりかねない。

ひとは、自分の人生をひととともに生きている。

そんなことが観えてきました。


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