作業療法は、学際的な学問だと習ったような気がするのですが、どうだったでしょうか?というのは、最近どうだったのか、よくわからなくなる体験をする機会があったからです。
しかし、チーム医療が医療における常識となっている現在ですから、きっと作業療法も当然学際的なものなのだと思います。その理由は、いろいろな(専門的)学問領域の叡智を結集することで、様々な要素を持つひとりのひとを包括的にケアするのがチーム医療だとするならば、医療を学際的に行うのがチーム医療と考えることは、自明のこととなります。同じように、作業療法も対象者を全人的にとらえることがその基本であり、そのひとの生活、生きるということ、全体をサポートするのですから、当たり前のように学際的なものだと考えられます。いや、むしろ学際的なものでなければ作業療法は成立しないともいえるのではないでしょうか?
作業とは、ひとが生きるということと切っても切れない関係です。ひとは、生きている間、何かをして過ごしています。その作業は、要素で分割され、部分的に専門化された上で、様々な目的に利用されています。それを療法として用いる際に、わたしたちは作業分析を行い、要素を組み合わせて臨床活用するのです。したがって、学際的にならざるおえないはずなのです。
しかも、だからこそ作業療法は、様々な分野の専門性と相性がよいはずなのです。
きっと、作業療法は学際的な学問なのだと思います。そして、だからこそその可能性は広がっていくのだと思います。医療の中の作業療法は、目的を持たざるおえませんが、本来の作業や作業療法は、もっと自由で目的を持たないそれ自体でもあるのかも知れないなと考えています。
学際的な立ち位置から、作業療法の本当の力をいかせる、そんな作業療法士でありたいものです。そう、作業療法を必要とするすべてのひとびとのために。作業療法士としての誓いです。
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