そんなこんなで,MBOTも少しづつ興味を想っていただける方が増えて来ており,ありがたい限りです.MBOTは,まだまだ始まったばかりで,今から臨床応用に向けてより発展させていく必要があります.様々な方々に臨床活用していただき,知見を増やしていきたいと思っております.ぜひ,研究にご協力お願いいたします.
ところで,最近のMBOTの研究動向ですが,吉備国際大学の修士課程を修了された福田さんが,
「感情調節困難患者がマインドフルネスを感じやすい作業の解明〜作業療法士を対象とした質的研究を通して〜」
という研究をされました.これは,近日発表されると思いますが,マインドフルネス要素を感じやすくMBOTの導入に用いやすい作業を明らかにし,MBOTを実施する際の実践の基本となるモデルを見出した研究となっています.モデル図は,MBOTを実践したい作業療法士の実践上の羅針盤となるものと言えるでしょう.公開が待たれます!!
そして,6月9日の北海道作業療法学会では,林下病院の佐藤さんがMBOTについて発表されます.
佐藤静佳,國田幸治,中村直子,三浦正樹,織田靖史:マインドフルネス作業療法を契機に日常生活で感情調節ができた統合失調感情障害の事例,北海道作業療法学会,2018
佐藤さんは,いち早くMBOTの可能性に気付かれており,臨床活用を考えていると問い合わせをくださいました.メールにてやり取りをさせていただきましたが,とても熱心でセンスのある,なによりも優しい方だと感じています.その時の経験は去年の北海道作業療法学会で発表されています.
佐藤静佳,國田幸治,中村直子,森元隆文,織田靖史:趣味の習字を用いた個別でのマインドフルネス作業療法を契機に不安と家族関係が改善したうつ病事例,北海道作業療法学会,2017
いずれのケースも感情調節が難しくて,生きる苦しみを感じられている方にMBOTを行い,作業を味わいながら,今を感じる,という経験を通して,あるがままに立ちあらわれる現象を受け入れ抱え,新たな生き方を模索していくという過程がそこにあります.
興味のある方は,ぜひお問い合わせください.臨床を少しでも豊かにできるように貢献できたら幸いです.
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