極みはまだまだ果てしなき道

 今週末は,真ん中の娘の運動会なのですが,跳び箱にピョンと飛び乗るのが苦手らしく,一緒に練習しています.家にある箱に飛び乗り練習をしているのですが,向こうは4歳のちびっこ.こっちは,40歳のおっさん.さすがに,豆タンクみたいな体型のおじさんが,4歳児と同じ箱に乗ると事故が起こりますので,おじさんは応援がもっぱらの仕事です(笑)

 さて,その4歳児ですが,箱に飛び乗るのに正座の姿勢になってしまいます.ひょいと跳び乗るイメージなのですが,なかなかできません.そこで,お父ちゃんの登場.ひょいと手伝って,跳び乗る感覚を掴んでもらいます.お父ちゃん,若いころ筋トレやってて良かった~.ベンチプレスやスクワット,それにデットリフトを歯を食いしばって挙げ,流した汗が目に入り涙を流した日々の努力は無駄ではなかった!!「まかせろ,父ちゃん,ぐぁんばぁるで~!!」とばかりに気合を入れて・・・,「ふわぁっ」っと持ち上げる.おっと,彼女のタイミングには合わなかったようで,ビビッて体に力が入っちゃった.「すまぬ,娘よ.父ちゃん力んじゃった~(涙)」

 もう一度,取り組んでみる.やっぱり怖いのか,腕が突っ張って,前に体重移動が難しい.どうも,父ちゃん焦り過ぎてたようだ~.

 「手ぇついて,ぴょん,ぴょん,上に跳んでみ」

作戦変更.ぴょんぴょん跳ぶ,その感覚の気持ちよさに身を任せ,その感覚に浸る中でだんだん強く跳ぶようになり,自然と体重移動がおこるように.娘の感覚に任せることにした.

 「ぴょんぴょんぴょん」彼女は楽しそうに跳んでいる.「ぴょんぴょんぴょんぴょん」楽しそうに跳ぶ,跳ぶ,跳ぶ.肩が自然に前に移動し・・・.「ぴょんぴょんぴょんぴょんぴょん」笑顔笑顔.だんだん空中に居る時間も長くなり,自然に手でからだを支えることもできてくる.

 彼女も,その感覚が分かったのか「ぴょ~ん」ジャーンプ一番,箱に跳び乗ろうと踏み切った.「おお~!!」お父ちゃんはビックリ.怖がりだと思っていた娘の勇気に目を見張る.「ああ~」しかし,現実は甘くない.やっぱり正座で箱の上に着地した.でも,今までよりは深く入っている.しかも,少し膝が伸びている!!「すごいやんか!!その感じだよ~!!」本当に,父ちゃんは,びっくりしたんだよ.そして,嬉しかったよ!!

 そしたら,娘またぴょんと,跳んだ.「うわー惜しい!!」そしてまた,ぴょーんと!!「あっ,できた」娘は,できないと思ったのかそのまま降りてたけど(笑)「できたやんか~」父ちゃん,娘を抱きしめる.どや顔をした娘.恥ずかしそうな笑顔が浮かんでいた.でも,「あれれ」父ちゃん押しのけられた.そして,また娘のぴょん,ぴょんが始まる.「もう,できてるやん」大人はそう思うのに,それでも続ける娘の姿.だんだんだんだんうまくなる.それだけじゃなくて,斜めに跳んだり,高めに跳んだり.娘の極みはまだまだ来ない.

 そんな昨日の夜のお話でした.できたと思っても,それを捨て,そこからまたやることが大切なのかもしれません.



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